梨本圭、2005年全日本選手権JSB&8耐参戦記念ブログ

すごい男。

二日間の8耐合同テストを終えて、東京に戻ってきました。
今回は行く前からかなり気合が入っていて、なんとしてでもでかい壁を打ち砕いてやろうと意気込んでいました。この合同テストに参加するチーム数も相当のもので、ここできちんと結果を残しておけば、本番用のシュミレイションも多少は出来る、とよんでいたからです。

走り出しからすぐにベスト相当14秒台を連発でマークしたんだけど、中々そこから先に進めない。それで翌日は、スズキモトGPテストライダーの秋吉君に手伝ってもらいながら、セッティングを進めました。

秋吉君の設定というのはレベルが違うというか、とにかくあらゆるパターンを想定してのセッティングなので、本当に学ぶところが大きい。もちろん「これでどうぞ!」「おおベスト更新!」なんてイージーなものではないんだけど、俺にはない引き出しをたくさん持っているので、方向性の違いとか、可能性を探るには最高の助っ人なわけです。

今回も初日には探れなかったパターンでのセットアップをしてもらって、その煮ツメをしてもらいました。そしてその後、とんでもないことが起きたのです。

秋吉君はセッティング確認のために数周して、その間ラップ計測できたのは一周のみ。つまり残りはショートカットしたりしてすぐに戻ってきたので、まともに一周しないでセットアップを繰り返していました。その後、新品タイヤを装着して、一周のみのタイムアタック。すると、それまでに見たこともないような区間タイムがビシバシマークされて、なんと10秒台をたたき出してしまったのです。

これにはケンツだけでなく、鈴鹿全体が唸ってしまいました。11秒中盤くらいならありうるかもと思っていたわけですが、まさか10秒までいってしまうとは・・・。しかもこの前後のセッションの中ではスズキ勢でトップタイムとなりました。マシンはJSB仕様、しかもタイヤは市販品という組み合わせを考えたら、間違いなくトップパフォーマンスといえる快挙です。やっぱり、モトGPのテストライダーというのは完全に別格です。

「これでたぶん大丈夫です。梨本さん、どうぞ!」

アタックから戻った秋吉君はそう笑いました。通常、この手のパターン、つまり自分のバイクで自分よりも4秒も速く走られると(・・・ック、マジかよ?やってらんねえよな・・・)となるわけですが、しかし今回はあまりにそのパフォーマンスがすごくて「うん、わかった!」と、非常に素直になれました。

その後、ミスタースズキこと水谷勝さんのチームのバイクテストをしている秋吉君に引っ張ってもっらたのですが、これで10秒の謎が解けました。
「やってることがまったく違う」
ただ、頭で謎が解けても、それを280km/hで実践するのは中々難しく、結局俺はベストを更新することが出来ませんでした。最終セッションはそれこそ死ぬ気でアタックしていったのですが、どうにも星のめぐり合わせが悪いというかなんというか、とんでもなく遅いバックマーカーに引っかかったりと、まだまだ「行くべき時」ではないような感じです。方や10秒、というときに盛り下がる話なんだけど、こういう場面で行こうとすると必ず転んで怪我をする、というのが俺の大きな教訓の一つでもあります。

10秒というのは、今の俺には10万光年くらい彼方にある未知の世界ですが、そういういことをサラリとやってのける人がいるということが、レーサーとしてというより、一人の人間として嬉しく思いました。ケンツのマシン的なポテンシャルが低いとはけして思いませんが、しかしタイヤを含めワークス系トップチームに対するビハインドは少なからずあります。それでも、そんなことはほとんど関係なしに10秒を出してしまえるというのは、本当にすごいことです。

これを大きな糧として、自分の戦いを進めていこうと思っています。

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なお、スズキの8耐専用サイトがオープンしました。8耐に応援に来られる方は、ぜひ登録しておいて下さい。

スズキ8耐スペシャルサイト

合同テスト結果
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by kei74moto | 2005-07-08 10:57 | 鈴鹿8耐情報
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